やあ こんにちは
わたしは この近くに住んでいる ヤモリだよ。漢字で「守宮」とも書き家を守る生き物ともいわれているのだ。ここはむかし松の川というきれいな川が流れていたところで いつも どじょうやなまずやヤゴ・川エビ・カエル・八目うなぎなどがにんげんと一緒に遊んでいたのを覚えているよ。田んぼのあぜ道にはこわい蛇がいたけれど草むらにはバッタやいろいろな昆虫がいてとても楽しい川だった。
ところが大勢のにんげんが移り住むようになってくると田んぼもなくなり川が汚れてとても泳げる状態でなくなった。
そこで川を埋めて にんげんが散歩できる道にしょうという提案が出てきたのだ。それにできるだけ野生植物が自生していた草むらに戻して虫や鳥も飛んでくるような道にしようと考えたのさ。だから川は道の下に埋めてつくった水路を通っているんだよ。
さてわたしが属している「爬虫類」はずっと大昔から続いている仲間で蛇やとかげなども同じ仲間なのだ。ところがだんだん遊ぶ場所がなくなってきて友達が少なくなるのでとてもさびしく感じているのだよ。この道がにんげんだけでなく虫も鳥も わたしたち爬虫類も仲よく暮らせるような楽しい草むらのある道になればと願ってているんだ。
それからね ヤモリの横にとりつけてあるカゴのなかにはヒマラヤ山系の高地カラコルムの石が入っているんだよ。「松の川緑道」と世界のヒマラヤはつながっているというわけさ。
BlRD−野生植物「日吉」
WILD VEGETABLE KINGDOM「HIYOSHI」
1996
田辺 光彰
Tanabe Mitsuaki
かつて、この地には、豊かな自然がありました。都市化にともないその多くは失われてしまいましたが、それでも、過去の自然は、小さな断片となって残.されています。
1992年、ここに住む人々の自発的な考えにより、松の川緑道において、野生植物を復活する試みが始まりました。
遠い昔、私たち人類の祖先が、洞窟の中で暮していた頃と同じように、私たちは今も自然の一要素であり、自然のもたらす恵みによって生活しています。
この彫刻は、大自然の中でしか生きられない鳥の姿をかりて、都市生活の中で忘れられがちな、人類の生存を支える自然環境への遥かな思いを表現するものです。 (文責 竹田直樹)
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1992年には「松の川」は全てが埋められ、約2.1kmの「松の川緑道」として整備されました。今でも所々に湧き水があり、一部この湧き水を利用した小川もつくられています。
かって自生していた植物も植えられ、古くから言い伝えのある史跡鎌倉街道の碑も設置されました。この緑道は都市の中で少なくなってきた自然を回復し、地域の方々が安全で快適に利用できる道を目指して整備されています。野生植物(自生の野の草)や野生動物(昆虫など)が生息できる環境を少しずつでも増やしていきましょう。そして地域の人々の交流の場として、マナーを守りながら楽しく利用しましょう。 |
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この緑道はかって「松の川」と呼ばれ、1955年頃迄は多くの水棲動物が生息していた清流で、その豊かな水量を利用した水田が広がっており、子供達はかいぼりをしたり、飛び込んで遊んだりしていました。また、岸辺には多くの野生植物が咲き乱れ、トンボや蝶が舞っていました。 |
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