松の川遊歩道(緑道)の会

会の発足の経緯
かつて、「松の川」は自然の豊かな美しい川でした。時がたち、川は汚れ、埋め立てられることになりましたが、子供の頃「松の川」で、遊び、川に親しんできた人達で、寂しい思いをしていた人は少なくありませんでした。
そのような気持ちを何とかしたいと、今から21年前(1983年)に有志が、市立下田小学校のPTA広報に「松の川埋め立て跡地を遊歩道に」と、提言したのがきっかけで、その8年後の1991年2月に「遊歩道の会」が発足しました。
会の発足前から、「日吉から高田にかけて、お年寄りから子供まで安心して歩くことが出来る一本の長い遊歩道を早期に実現させよう」と運動していましたが、ようやく1991年に事業化が決まりました。
工事説明会で「自然を残した緑道」を要望したところ、野ボケ・クヌギ・ウグイスカグラ・エゴノキ・ユキノシタ・エビネ・ホトトギス・ヤブラシ・シラン等の自生していた野生植物が植えられ始め1994年に松の川埋め立て跡地は正式名称「松の川緑道(2,1キロメートル)」になりました。
会は、1993年に市の公園愛護会に入会し、会の名称を「松の川遊歩道(緑道)の会」に改称して本格的に活動を始めました。今では緑道の利用者や会の協力者も増えて「松の川緑道」はみんなの憩いの場・親睦の場・そして健康づくりの場として貴重な場所になっています。

会の基本的な考え方
日吉の原風景を残し、かつて自生していた野生植物(66科281種確認1996年)と野生小動物を復活させながら、都市の中で限られた緑を守る。
・ お年寄りから子供まで、安心してゆっくり歩ける車の通らない歩行者専用の道を守る。
・ 清潔で快適な環境を守る。
以上のことを地域の皆さまに理解していただき、共にこの緑道を大切にして下さるようお願いする。

会の試み
野生動物(雑草・雑木)は多くの昆虫が身を守る棲み家であり、大事な食べ物であり、生きた鼓動を聞くことの出来る環境をつくり上げるものです。が、この周辺でも都市化の中で激減しています。
 (小さな子供がバッタと出会った時に見せるあのキラキラとした目)
私たちは今、この激減してきた野生植物に注目し、保護しなければならないときに遭遇しています。
人間の好みだけで、多くの生物を育てる野生動物を忌み嫌っては取り返しのつかない事になることも分かり始めてきたと思えます。この「生物多様性」こそ、重要な「生きる環境」だと確信しています。
大都会の中で、四季折々、自然のありのままの様相を楽しめるこの「松の川緑道」こそ、私たちの「たから」なのです。
  このような考えの基に、私たちの会では「野生動物と野生小動物を復活させ保護する」という緑道(遊歩道)として日本でも先駆的な試みをしています。