ドラムを叩くってことは、メンバーのケツを蹴り上げるようなもんさ

チャド スミス(RED HOT CHILI PEPERS)


 プロのドラマーはみんな上手いと思う。その中で誰がうまいかとか、おれにはわからない。まだ若いおれにとって、できることはただ「感じる」こと、そしてそれをありのままに「表現する」ことだ。
 ということで、今日はおれの好きなロックドラマーをいくつかあげてみる。ただあげるだけなので今回は内容としては短いかも。

 yukihiro (L'Arc-en-Ciel)
 まだバンドというものを意識していなかった頃、初めておれにドラムというものを意識させたのはこの人。それまでおれの中でバンドといえばギター以外わからなかった。ベースなんて知らなかった頃だ(笑)
 HONEYの間奏のドラム回しで「(ドラムってカッコイイな)」と少し思ってしまった。DAIが仲間に「ドラムやれ」と言われて二つ返事で転生したのは、それからしばらくしてである。内心、「(いいかもなぁ)」なんて思ってたりしたのだろう。この人がいなければおれというドラマーは・・・と言うほど大げさなものではないが(笑)

(名前わかんない)w
 高校2年(か?)当時、おれにとって音楽はロック、それも日本のものしか頭になかったおれにJAZZという世界を教えてくれた人。
 ランドマークタワー(いやクイーンズスクエアか?)の地下の広場でたまたまこの人のバンドのJAZZ公演を目にし、その見事なプレイで「これがJAZZのドラムだ」と見せつけてくれた。すごい有名なバンドらしいですが。

 恒岡 章
 ご存知ハイスタのドラムさん。この人がいなければハイスタはもちろん、今のパンクだとか言われている音楽が好きになれなかったであろうし、ハイスタよりもブルーハーツの方が好きになっていたであろう。ロックのドラムにここまで夢中にならなかったかもしれない。この人のプレイは恐ろしく細かい。楽譜を見るとぐちゃぐちゃでもうわけわかんないとコピーしてた当時は思ってたものだ。最初普通にCD聞いた分には「簡単じゃん」と思ったせいもある。楽譜で「え、実はこんなこともやってるの?」と驚かされるのだ。おれの耳コピの正確さ(自惚れかよっ)もハイスタでみっちり鍛えたからだ。本当に成長させてもらったと思っている。だから175RもflowもガガガSPもHYもおれには単調に聞こえてしまうのは各ドラムさんのせいでもありハイスタのせいでもある。

 中村 達也 (BLANKEY JET CITY)
 このバンドを知ったのは解散してからだ。(ライブ行きたかった!)ライブアルバム「LAST DANCE」から聞こえる彼のドラムは、やってることこそ単調なのだが何か他とは違う凄みを感じた。「ドラムは中身だ」とでも言っているような、ベタな表現だが熱い魂のこもったビートを鳴らしていた。おれがプロになるんだったらこういう人になりたいと思う。

 ALEX PAPPAS (FINCH)
 Diesel (HAWAIIAN6)

 この二人は、おれが「こういうのとかどうだろう・・・」と考えていた自分なりのプレイスタイルをみごとに先取りして形にした人たちだ。「こういうことするやつはいないのかなぁ」と思ってたら実際いたのだからびっくり。まぁでも、いるよなそりゃ。かれらのプレイは今流行しているパンクバンド達の中で光っている。周りがみんな単調すぎるからか。単にプレイが他と違う若手のドラマーなら他に何人かいるのだが、ここで紹介するのはキリがないので敬称略しておこう。やっぱりこういう個性の出し方もアリかと。いいバンドはドラムがいいね。うん。

 SOS顧問・S先生
 この人のプレイしている手付きというかなんというか、おれの個性の多くの部分を占めている気がする。実際に叩いてるのをみたのはほんの数回、それも数分程度のものだが、高校の時おれは常にあのプレイを意識してドラムを向上させようとしたものだ。プロの世界に置けばどの程度の実力なのかは全くわからないが、上に挙げたアーティストに比べてもその影響は計り知れない。おれはとりあえず未だにあの人の足元にも及ばない。
 「ドラム続けろよ、カッコつけられるのは40代からだ」
 会話は全くといっていいほどしたことがなく(別に話すこともなかったので)、これが唯一おれに向けられた先生の言葉である。

 いやぁ世界は広い、おれみたいなガキがよくこんなコラム書いてると思うよ。

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